27.08.2014

「1等賞より関係性」~ 写真甲子園 2014 後編

27.08.2014

「1等賞より関係性」~ 写真甲子園 2014 後編

写真甲子園たらしめるものは?

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写真甲子園」の主役は、もちろん参戦する高校生だ。
日頃から部活やサークル活動で、「写真甲子園」を目標に頑張っている高校生フォトグラファーも多いと聞く。
初戦の当落で様々なドラマもあるそうだし、何より、本選での賞発表では、嗚咽を漏らし泣く選手も少なくなかった。
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「写真甲子園」は、何故それほど特別なのだろうか。

この大会の本戦は、写真作品作りに必須の機材と撮り手が揃っている。プラス、近隣の富良野美瑛など、北海道ならではの風光明媚なスポットも撮影意欲を刺激するだろう。

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さらに、これらの好条件を上手く昇華させる、現地のボランティアサポーターたちが存在する。驚かされるのは、彼らのパワーが非常に強いことだ。

開会式では、最も小さなボランティアとも言えるサポーターキッズたちが、選手をエスコートし、和ませつつも士気を高める。

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会期中、大会の記録を行うのも、現地の高校生を含むサポートフォトグラファー。各チームの移動や撮影に常時帯同する。

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東川町だけでなく、様々な場所での撮影をサポートする運営管理もボランティアの人たちがメイン。何かあったときの心強い味方でもある。

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撮影被写体から応援団までを務める、ホストファミリーをはじめとする、町の人々のパワーも強い。会期中、選手やサポーターのお腹を美味しく満たすのも、東川町のお母さんたち。美味しい炊き出しで、短い休憩時間内で癒しを提供。

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こうした環境の下、参加選手が”写真だけに没頭できる”時間と空間が創られていく。
昔から文化/芸術活動には支援者がつきものだというが、「写真甲子園」では、サポーターたちも、大きな役割を担い、創造力に集結される。
「写真は関係性」とよく言われるが、それは撮影者と被写体、制作者と見る者の関係に限ったものではないだろう。「写真甲子園」が稀有なのは、大会を通じて様々な写真の関係性を学べる、ある種のパワースポットだからかもしれない。

「結果が気になるでしょう?一番になりたいでしょう?でも、いろんな人やものに出会って、その関係性の方を大事にしてください。」- 開会式で聞いた言葉が、現実となり、高校生フォトグラファーの糧となっていく。
そして会期を過ごした後、彼らは少しだけ大人になって帰っていくという。

関係性を見つめることで、自分と対峙すること。この大会では、写真ライフを豊かにするチャンスが開かれている。

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>> 写真甲子園 前編はこちら

※マンフロットは、写真甲子園を応援しています。
写真甲子園2014 本戦では、希望校にbefree三脚と、Pixiを貸し出ししました。
写真甲子園:http://syakou.jp/

写真の町 北海道上川郡東川町:http://town.higashikawa.hokkaido.jp/

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