7月は、クリエイティブ関連のお仕事をされながら、写真や映画の撮影をライフワークにされている杉浦正範さんの登場です!
第1回目は、“色”に着目した、街並撮影のコツを教えていただきました。
「街並写真を撮る」が今回のテーマ。
変哲もない風景だけど、ふと好きな要素を見つけることがある。
ファインダーの真ん中に置かれているものだけじゃなく、その周りにあるものが綺麗なこともある。街歩きは発見の連続。そして小さな感動の連続。僕はその発見と感動を写真にしている。
今回は住んでいる町を散歩しながら(東京都練馬区の江古田)、色にセンシティブになって撮影した。
<コインランドリー外観>
以前から気になっていた古ぼけたコインランドリー。色褪せた壁やカラーコーン、錆びた看板に描かれている文字に配色されている赤色、オレンジ色、茶色、青色から年月の経過が想像できる。奥には青色の鮮やかな乾燥機が並んでいる。
<コインランドリーインテリア>
白色の壁に青色と朱色の乾燥機が栄える。中を覗くための丸窓がきれいに並んでいて心地よい。緑色のかごに入っていた洗濯物は乾燥機の中。
<紫陽花と玄関>
生い茂る青色の紫陽花。玄関を囲う木々や雑草の緑色が鮮やか。
<天津甘栗工場裏>
プレハブの壁は色褪せて汚いけど、駐禁灯の赤色と黄色はビビッドに発色している。ガラス窓の向こう側では天津甘栗が作られている。ここは天津甘栗工場。
<タチアオイ>
集合住宅の隣にある公園。タチアオイや雑草が無造作に育っているが、空間にしっくりはまっている気もする。そのうち植物園になりそうだ。
赤色ひとつとってみても光の当たり具合や年月の経過によって変化し、色褪せた赤、ビビットな赤、朱色などに変わる。何気ない町並みだと思っているところにもきれいな風景がある。
今度散歩に行くときは好きな色を辿って散歩したらどうだろうか。新しい発見があるかもしれない。