18.08.2014

「北海道」「夏」「ときめき」~ 写真甲子園 2014 前編

18.08.2014

「北海道」「夏」「ときめき」~ 写真甲子園 2014 前編

今年のテーマは、「頂点へと駆け上れ、3人のフォトストーリー」

「北海道」「夏」「ときめき」~ 写真甲子園 2014 前編

皆さんは、「写真甲子園」という大会をご存じだろうか。
今回で21回目となった、この高校生のための写真競技会、今年も北海道の旭川市から車で20分ほどのところにある東川町を舞台に、8月5日から8日まで開催された。
ちなみに、この「東川町」、約30年前に”写真の町宣言“を行い、”写真の町課”も存在する、全国に先駆けて写真で町おこしを成功させたパイオニア的自治体だ。毎年、国際的なフォトフェスも実施されている。

「北海道」「夏」「ときめき」~ 写真甲子園 2014 前編

“高校生×写真”というと文系の穏やかな香りが漂うかもしれないが、実際はかなりハードな大会だ。本戦では、全国より初戦(今年は521校が参戦)を勝ち抜いた18校が、3人1組で参加、撮影テクニックや表現力だけでなく、撮影スポットを駆けずり廻り、チームワークも駆使してチャレンジしなければならない。いわば、「心・技・体」をフル稼働させる、高校生フォトグラファーによる写真の格闘団体戦である。

「北海道」「夏」「ときめき」~ 写真甲子園 2014 前編

本戦は、「ファーストステージ」「セカンドステージ」「ファイナルステージ」で構成される。参戦全チームは、指定された場所で撮影を行い、撮影時間、カメラ機材、その他のツールもほぼ全て同一条件下で作品を制作する。そして、どのステージでも、設けられたテーマに従い、8枚1組の組写真を提出して戦う。

「北海道」「夏」「ときめき」~ 写真甲子園 2014 前編

今年は期間中、毎日のように雨が降り、屋外撮影のコンディションとしてはお世辞にも良いとはいえなかった。しかし、審査委員長の言葉通り、「逆境の中で撮る写真が、進歩につながる」体験をした参戦選手たちが多くいたのも事実だろう。
全体を通して、参加選手の社会性を成長させるプログラムになっているのも、この大会が長期に渡って成功し続けている要因ではないだろうか。

雨の合間を縫って、撮影スポットや被写体を探し、撮影許可もとるチーム。

「北海道」「夏」「ときめき」~ 写真甲子園 2014 前編

雨を利用して、抒情的な作品作りにチャレンジするチーム。

「北海道」「夏」「ときめき」~ 写真甲子園 2014 前編

雨上がりの情景を作品にしようとするチーム。

「北海道」「夏」「ときめき」~ 写真甲子園 2014 前編

この大会のもう1つの厳しさは、撮影作品の中から組写真をチョイスし、公開審査時にそのプレゼンテーションを選手たち自身で行わなければならないところにもある。
公開審査では、第一線で活躍するプロのフォトグラファーが審査員としてコメントする。チームプレイなので、撮影した作品がほとんどチョイスされないメンバーもいるかもしれない。その過程の中で必然的にドラマも生まれる。

撮影タイム後には、必ずメディアを提出。

「北海道」「夏」「ときめき」~ 写真甲子園 2014 前編

公開審査前の休憩タイム。プレゼンの最終調整などを行うチームも。リーダーの肩には、見えないプレッシャーが。

「北海道」「夏」「ときめき」~ 写真甲子園 2014 前編

報道陣や観覧者が見守る中、自分たちの言葉で自分たちの作品を説明しなければならない。

「北海道」「夏」「ときめき」~ 写真甲子園 2014 前編

「眼差しに気を付けて」「露出を考えて山ほど撮って」「写真に匂いが写る勢いで」「身体で感じたことを写真で表現して..」etc.審査員からは厳しくも暖かい檄が飛ぶ。
今年のテーマは、「北海道」「夏」「ときめき」。
タイと台湾の高校生の招待参加もあり、それぞれ多様性に富んだ作品群が出揃った。

賞を獲得したチームも素晴らしかった。が、何より、全てのチームがそれぞれ、今の彼らの眼で、脚で、そして感性で捉えた作品群は、この時、ここでしか作れなかったきらきらの宝石だ。是非、写真甲子園のサイトでチェックしてみて欲しい。

※マンフロットは、写真甲子園を応援しています。
写真甲子園2014 本戦では、希望校にbefree三脚と、Pixiを貸し出ししました。
写真甲子園:http://syakou.jp/
写真の町 北海道上川郡東川町:http://town.higashikawa.hokkaido.jp/

Top
Our Brands